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蝉が少ない原因
先日、東京の割と都心に住んでいる友人が、「蝉がいない」と言っていました。2023年の7月のことです。
本人は蝉が苦手なので、「蝉がいない」ことを喜ばしいこととして語っていましたが、同じ東京でも、少し都心から離れた我が家の近所では、その一週間ほど前から蝉が鳴いています。
もうとっくに鳴いているよ、と伝えると、驚いた友人でしたが、それから少しして、友人の家の近所でも蝉は鳴き始めたようで、残念そうに、「鳴き始めた…」と話していました。
しかし、普通に夏に蝉が鳴いているだけならいいのですが、別の知人も、「今年は蝉が少ない」といった話をしており、言われてみると、確かに蝉の鳴き声が少ないように思います。
実際に蝉の鳴き声が少ないかどうか、また、これが一時的なことや、地域的なことなのか、あるいは、長年続く生態系の問題なのか、といった詳細は定かではありませんが、仮に「蝉が少ない」ということが事実だとします。
それでは、一体なぜ蝉が少ないのか、ということに関し、仮説も含め、5つの考えられる原因を挙げてみようと思います。
蝉が少ない原因1 梅雨が短く、雨量が少ない
まず、蝉が少ないという声は、何も2023年の夏に限ったことではなく、2022年も同じような声が多かったようです。
2022年の同時期、東京新聞で次のような記事が書かれています。
7月中旬から下旬にかけて、複数の読者から「今年はセミの鳴き声が少ない。なぜだろう」との疑問の声が寄せられた。声は、東京都世田谷区、調布市、川崎市高津区とさまざまな地域から届いた。
この記事に出てくる蝉の専門家によれば、「驚くことでもなんでもない」そうで、7月下旬は、まだ蝉の季節が本格化したばかり。
2022年は、梅雨が早めに明け、猛暑日が早くから到来したことから、「夏本番」と人間が勝手に蝉が鳴くことを期待したものの、思った以上に鳴いていないことから、「蝉が少ない」と感じているだけだ、と指摘します。
蝉の成長も、色々な要因で足踏みすることがあり、多少遅れることもある。
たとえば、一つの原因として、「梅雨が短く、雨量も少なめだった。雨が少ないと木の成長が悪く、地中で木の根から栄養を吸って育つセミへの影響も考えられる」とのこと。
要するに、人間は、「夏本番」だと思っても、蝉にとっては成長が遅れる気候環境だった、ということはあり、その結果、「少ない」と錯覚しているだけなのではないか、ということです。
2022年が、実際にそうだったかどうか確認は取れていませんが、もしそうだとすれば、2023年も、8月に入ってから、蝉の鳴き声が増えてくる、ということでしょうか。
蝉が少ない原因2 地震の前兆
蝉が少ない、あるいは鳴かない原因の二つ目として、大地震の前兆ではないか、という指摘もあります。
あくまで俗説ですが、2011年の東日本大震災の年に、地方の新聞で、蝉の鳴き声の減少と地震に関連した、次のような記事が出ています。
先日、ちょっと気になるネット上の書き込みを読んだ。それは「セミが鳴かない年は大地震が発生している」という内容。「1923年9月に起こった関東大震災では同年の夏に神奈川県橘樹郡登戸村(現川崎市多摩区)の一帯でセミの声が聞かれなかった」「宝永地震が発生した1707年には伊勢国萩原(現三重県亀山市)でセミがまったく鳴かなかったという記録が残されている」などと書かれている。そして「東日本震災が発生したことしもセミの鳴く声が少ない」という書き込みも。
人間以外の生き物には、地震の危険を察知する能力があるのかもしれない。ナマズ以外にネズミも地震の前に異常行動を起こすこともあるという話を聞いたことがある。とりあえず、セミの鳴かない夏は要注意。
蝉と地震との関係は分かりません。
ただ、大地震は自然の巨大な変化でもあるので、現代人には察知できない前兆を、野生の生き物たちが感じ取ることができたとしても、決して不思議ではないのかもしれません。
蝉が少ない原因3 夜鳴きゼミの増加
もし蝉が少ない現象が、これから何年も続くようなら、それは「蝉の減少」であり、生態系の問題でしょうから、何か大きな原因があるのでしょう。
10年以上前から、都心部で、「夜鳴きゼミ」という現象が生じています。
夜鳴きゼミとは、文字通り、夜に鳴く蝉のことで、酷いときには、深夜までずっと鳴いていることがあります。
夜でも鳴く蝉「夜鳴きゼミ」現象 東京
役所に「うるさい」という苦情が来ることもあるようで、そんなことを言われても、役所も蝉も困ると思います。
一方で、「うるさい」と言いたくなる感情は理解できるほど、熱帯夜と蝉の鳴き声のコラボは、なかなか眠れない厳しい環境ではあります。
都心部で、蝉が夜に鳴く原因としては、蝉の鳴く条件に「高気温」や「明るさ」があり、ヒートアイランド現象による熱帯夜の増加や、光のせいで夜も明るいから、といったことが挙げられています。
夜鳴かないのが相場だが、都心部で「夜鳴きゼミ」が増えているのはなぜか? 街の明るさと気温が、セミが鳴く条件に合っているからだ。多くのセミは明るさに反応して鳴くため、街灯や24時間営業のコンビニなどの照明が夜鳴きの一因となっている。
また、25℃以上になると活発に鳴く種類が多く、ヒートアイランド現象で夜でも気温が下がりにくい都心部は、セミの夜鳴きにうってつけの場所なのだ。
ヒートアイランドとは、都心部が人為的に高温になってしまっている現象を指し、主な原因に、コンクリートやエアコンの排熱などの問題があります。
元あった自然が無くなった後に、アスファルトやコンクリートで出来た道路や建物を建設したため、地表面の熱や空気中の熱が下がらず、むしろ溜め込むようになってしまっています。
アスファルトやコンクリートは、自然に比べると蓄熱効果が高く、冷めにくい性質もある為、夜間の気温も高いことが報告されています。
最近では、特に高層ビルやマンションなどが多く建ち並ぶことで、風通しが悪くなり、地面の面積がすくなることも懸念されています。
〈中略〉
車だけでなく、数多くの建物に設置されているエアコンの排熱です。
エアコンの排熱と聞いてピンと来る人は少ないかもしれませんが、エアコンから排出される空気は、夏場はとても熱く近寄れないほどです。
車やエアコンの熱い排熱が空気中に排出され、その熱い空気がさらに循環をしていると考えると、都市全体がますます熱くなることがイメージされます。
コンクリートやビル、マンション群などで、都市全体が一つの建物のなかのように、風通しが悪く、熱を溜め込んでいる構造になっている、といったイメージでしょうか。
ちなみに、タイでは、蝉は「夜に鳴くもの」で、夕方頃から鳴き出し、夜中でも鳴くことがあるようです。
タイに来て、この季節になったら、やたらとセミの声を聴くようになった。
バンコクの蝉は夜鳴く。夕方、晩御飯の準備をし始めようとすると大抵鳴いている。そして夜中にも思い出したように鳴いている。
ただ、夜に鳴く蝉と、本来は日中に鳴いている地域の蝉が夜も鳴くようになっている、というのは、だいぶ話が違うのではないかと思います。
蝉が鳴く理由は、メスに対するオスの求愛であり、メスは鳴きません。
短い生涯のなかで、子孫を残すために精一杯に鳴いているということでしょう。
その蝉が、昼に鳴き、夜も鳴き続ける、ということが毎年続いたら、長い目で見たときに、蝉自身含む、生態系に大きな影響が出てくるのではないでしょうか。
もし、蝉が少なくなっているとしたら、「夜鳴きゼミ」の影響が出始めている、という可能性もないとは言えないのかもしれません。
蝉が少ない原因4 農薬などの問題
ミツバチが減少している原因として、農薬の問題はよく言われますが、こういった人間の使っている物質が原因の可能性はあるのでしょうか。
ネオニコチノイド系農薬は、虫の神経系を狂わし、ミツバチがネオニコチノイドに低用量でも曝露すると、脳の働きが狂い、方向性を失い、巣に戻れなくなってしまうと考えられています。
この辺りは、蝉がもし減っているとして、その地域に偏りが見られるようなら、農薬などが原因という説もありうるのかもしれません。
画像 : 名古屋市環境化学調査センター
セミやキリギリス、バッタなどの昆虫類や、野鳥の減少に繋がっているのではないか、と指摘する声もあるようです。
蝉が少ない原因5 蝉を食べる人たち
さすがに、この程度で蝉が減るということはないでしょうが、一応、「蝉を食べる」人たちもいるそうです。
野草を摘んだり、魚を獲って食べる人たちがいるように、蝉を捕まえて食べる人たちがいても全然構わないと思いますが、なかには注意書きがあるほど大量に取る人もいるとのこと。
画像 : NHK「公園のセミ食べないで!? どういうこと?」
もともと、東京都の杉並区に、区民から、「食べるために大量にセミをとっている人がいるようだ」といった苦情が数件入ったそうです。
役所としては、本当かどうかの確認は取れていないものの、条例で区立公園の生き物を取ったり殺したりすることは禁止されていることから、「食用その他の目的で」という書き方で注意書きを掲示したと言います。
ただし、この条例は、子どもたちが遊びで虫をとることまで禁じているわけではなく、度を超えた量の捕獲はやめましょう、という意味合いの条例とのこと。
いずれにせよ、さすがに蝉が減るほど乱獲されているとは考え難いので、これは減少の原因として、可能性はゼロに近いでしょう。
まとめ
蝉が少ない、鳴かない、というのも、感覚頼りであったり、周りやTwitterの声をもとにしているので、実際はどれくらい例年と比べて減っているか、といったことははっきり分かりません。
ただ、確かに、昨年辺りから、蝉の鳴き声が元気がないような印象はあり、もし考えられるとしたら、ということで、原因の仮説を5つほど並べてみました。
この仮説のなかに、どれか正しい原因があるのか、複合的に絡まり合っているのか、他の原因があるのか、自然環境に由来する一時的なものなのか、それとも、別に減っていないのでしょうか。
ただ、蝉のなかでも、アブラゼミに関しては減少している、という新聞記事があり、その原因は、「ヒートアイランド現象」だと指摘されています。
都市部での、クマゼミの増加とアブラゼミの減少がその原因です。広島市内の都心部とその周辺では、たしかにアブラゼミは少なく、クマゼミが圧倒的に多く見られます。
この現象は、広島市内に限らず、1980年代ごろから西日本の多くの主要都市で確認されるようになりました。一因とされるのが、都市部の外気温が高くなる「ヒートアイランド現象」です。夏季、まるで亜熱帯地域のように高温化する都市部では、アブラゼミに比べて、より暖かい気象条件を好むクマゼミの方が繁殖しやすいのです。
中国地方の新聞で、子供向けのコーナーの記事なので、ふりがなが多くなっていますが、少なくとも、西日本の都市部では、クマゼミが増加し、アブラゼミが減っている、という現象が起きているようです。
ただし、この場合は、ヒートアイランドによる高温化が直接影響している、という指摘となっています。
追記、やっぱり蝉が少ない2023年
今年の夏ももう終わりの8月後半、改めて振り返ってみても、蝉が明らかに少なかったという印象です。
確か5年ほど前の暑さが厳しかった夏は、朝から夜までうるさいくらいに蝉が鳴きまくっていたことがあったのですが、そのときの記憶と比較すると、圧倒的に減少しているように思います。
これは東京など都会に限ったことなのでしょうか。
また、セミの種類に限らず、どの蝉に関しても少ない、あるいは鳴いていない状態が続いていたと思います。
蝉が鳴かなくなる夏のことを考えるとちょっと心配です。2024年の夏は、果たしてどうなっているのでしょうか。
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